カイの帆船マニアック!NZ編 8話 特別な時間

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「3月12日」
今日はやっと外板のサンディングも終わりペイントに入る。外板の痛みはかなりひどい。全部やり替えた方がいいのではないだろうか・・・わからん。
ペイントも前のペンキが乾く前にバンバン上塗りしていく、なので下地がしっかりしてないところは塗りたてぺイントでも、浮いてきてしまって、持ちがすこぶる悪い。航海士もあんまりチェックしには来ない。
幾つかの仕事を担当してみてわかってきたこと。それぞれのクルーががバラバラに仕事を担当していると人力・戦力が分散してるように見える。進みが遅いし、重要で大がかかりな仕事には(特に船体などは)全員とはいかないけど大人数でかかった方がいいと思った。

少しずつ慣れてきて何をそれぞれしているのかわかってきたけど、なぜこんなにドックに時間がかかるのかと、なぜみんな働き者なのに仕事が進まないのかも少しわかってきた。みんな個人で動きすぎ!

自分の好きなことにどっぷりとつかって毎日そればっかりやっていると、やりたいことや、自分がどんな奴なのかがすごくよくわかる。英語が話せないから自分自身と会話しているからかもしれないけど。
なんとなく、いいなー(涎)と憧れていた世界が目の前で形になってバンバンやってくる。自分のやってきたことが通用する。本当に面白い!
負けず嫌いの俺は最近、他のクルーに負けないように、「俺だって!プロの帆船乗りになるんだ!」って思ってる張り合ってたけどきっと違う。最初に思ったこと。「帆船をもっと勉強したい!」って気持ちが一番大事。
早くお金をもらえるように頑張って働く。ではなくて、毎日きちんと勉強しよう。今は特別な時間だ。と思うことにする。