公式ホームページが新しくなりました!

スピリット・オブ・セイラーズの公式ホームページが新しくなりました!!

https://spiritofsailors.com/

spiritofsailors.com

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大島から帰ってきてからずっと作っていました(笑)如何でしょうか?

今回英語ページもチャレンジして作りました!

英語に詳しい方!表現を変えた方がいい所はぜひ教えてください!

 

 

エリ

9月24日訓練航海に参加するみなさんへ。サンドイッチの話

9月24日訓練航海に参加するみなさんへ。サンドイッチの話

 

参加意思の表明、申し込みをしてくれてありがとうございます。行く気があって、まだ申し込みしてない人、迷ってる人、日程が空いてるなら、参加したらきっと面白いと思うよ。

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訓練項目のなかに「クルーおすすめ最高サンドイッチを作れ!」ってあって、なんじゃそらって思った人も多いと思います。実際に問い合わせとかもきたりしてます「缶詰って何スカ?」

確かに・・・・

 

僕らスピリット・オブ・セイラーズで航海を企画する立場のメンバーはサンドイッチに結構な思いれがある。

帆船での航海は長いほどいろいろな事が起き、たくさんの素敵な場面に出会い、とても印象深い航海になると言われている。当たり前だよね。

 

僕たちは今、日本に帆船を根付かせたいと活動している。海外の帆船も経験して思った事は、帆船って面白い!みんなにもっと乗ってもらいたい!!ってこと。日本でも帆船を帆走してやろうぜ!!って。

 

長く乗れれば最高だよね。けど、そんなに休みがある人っていないし、学生は意外にみんな忙しい。

なんとか短い時間で帆船の素晴らしさを伝えられたり、航海すると言う経験を提供できないだろうかって、いつも頭をひねって航海を企画してる。
だから僕たちはいま、デイセイル(日帰り航海)にこだわって企画を作る事が多い。限られた時間の中でどこまで自分たちの感じている「自分の力で航海をする」という世界が伝えられるのかと挑戦している。

そこで悩むのがランチ。どこかに停泊してゆっくりとランチしてもらいたい。しかしそれだと航海の時間が中途半端になってしまい十分に航海を楽しんでもらえないかもしれない。

船での楽しみの一つが食事である事は間違いない。航海の醍醐味だ。みんなでワイワイとご飯を囲むのは本当に大事だ。おざなりにしたくない。けれど時間がない。そこで考えたのがサンドイッチを作るという事。
クルーどうしで食べるときは結構サンドイッチは重宝する。

・簡単、早い
・片手で食べられる
・見た目がおしゃれ
・材料だけ用意しておけばおかわり、少なめ、など量がそれぞれで決められる。
・どんな飲み物にも合う

 

そんな便利な完全航海食「サンドイッチ」

 

ゲストとも一緒に楽しめれば航海時間も潰さず、満足のいくランチが作れるのではないかと思ってる。

ゲストに出すものだから安全・安心で火をつかわず、調理しなくて良い保存食、しかも安価である事を考えるとサンドイッチの具は最高の保存食「缶詰」をつかって考えてみようと思いついた。

 

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ちなみに、試しで作ったオイルサーディン缶サンドイッチ。野菜は家にあった玉ねぎと紫蘇ね。

 

うまい。

 


せっかくの訓練航海、訓練航海は自分のためでももちろん構わないけど、僕たちの担当する訓練航海は訓練に内容の先に必ずゲストがいる。だから自分が航海に出るときにゲストと共にみんなで食べたい、こんなサンドイッチなゲストも満足してくれると思う最高のサンドイッチの具を考えて、発表する!

サンドイッチって結構材料が余っちゃう事も多いよね。分量なんかも経験しておけばきっと役にたつ!

これも立派な訓練です 笑


ゲストのためにみんなで最高のサンドイッチを見つけてみませんか。訓練航海は9月24日。みんな缶詰持ってきてね!パンとかはこちらで用意しときます!こんなパンがいいとか希望とかあったら教えてくれると嬉しいです。

もちろんサンドイッチだけの航海じゃないですよ!いろいろあります!!

 

訓練航海は僕たちスピリット・オブ・セイラーズのインストラクターがいろいろ伝えたり、訓練内容を考えたりします。しかし、なんだかんだみんなで考える訓練が一番、身につく訓練になっていると思うんです。
だからいろいろと一緒に経験していきたいなと思っています。

 


帆船バカより

・・・サンドイッチか・・・?サンドウィッチか?

9月24日「帆船乗りたちの海水浴ー目指せ!ゲストの為のエメラルドブルー大瀬崎航海ー」開催!

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今までスピリットオブセイラーズの航海は

「どこを通っているのか知らない間に到着するより、みんなで決めた航路を海図に書き込んで実際に行ってみたい」

「いつの間にかセイリングが始まっているより、みんなでロープを引いて帆が風を受けていくのを見たい」

そんな風にやってきました。

 

そして、8月上旬に大島海洋国際高校ヨット部の合宿をした時に、

「自分たちで決めてやることは、その結果も自分で引き受けることになる」

「・・・でも悔しさもバネも全部自分たちのものになる」

ことを感じました。

 

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9月24日(日)に、帆船Amiとの合同訓練航海を開催します。
訓練航海はボランティアクルーやメンバーの方を中心に安全運航の基礎となるトレーニング内容をやってきましたが、今回は一般の方も参加できます。
 

今回の訓練航海は集まったクルーで航路も、ひらく帆も、出艇するかどうかも、ランチも、お互い技術を渡し合いながら決めていきます。

来年の夏、大事な人を船に誘った時に、安全に自立的に楽しむには?

または、誰かをもてなしたい時に、ある状況の中で満足度を高めるには?

そして船の技術・知識・思考・姿勢。

帆船Amiに乗ったことのない方もぜひ来てください。

 

シドニーに行く前から、

「帆船Amiで海水浴に来たい」

と思っていたくらい大瀬崎の海、エメラルドブルーでとてもきれいです。

 

 

帰国後初の企画(セイリングマスター)の航海。

オーストラリアに送り出してくれた皆さんにお礼の気持ちを込めて!

 

帆船乗りたちの海水浴ー目指せ!ゲストの為のエメラルドブルー大瀬崎航海ー

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ミッション
1、クルーお勧めの最高のサンドウィッチを作れ!
2、渾身のロープワークを披露!
3、ゲストの満足感を高めるセイリングとは?天候から航海計画をたてる!

エメラルドブルーの海、大瀬崎にセイリングで海水浴に行く航海を来年の夏ゲストと楽しむには・・?
クルー全員が意見を共有し、決断して航海をすすめる、帆船Ami×スピリットオブセイラーズの合同訓練航海!
安全かつスムーズに運航する為に必要な技術・知識・思考・姿勢を養います。
参加者はクルーとして帆船の操船を体験し、自分たちの力で船を目的地に向かって進めていきます。
一般の方も参加できます。

【お申込みはこちらから】
※お申込みは締め切りました。
折り返し詳細や支払い方法をご連絡いたします。
参加費用のお振込いただいた時点で予約完了となります。
お申込み締め切り9月14日(木)

〈日時・会場〉
2017年9月24日(日)10:00~16:30
静岡県 沼津港
*沼津港はJR沼津駅からバスで10分程度です。

〈持ち物〉
船の上で寒くならない為の上着。
水着・タオル。
昼食用の缶詰。

帽子、サングラス等日射対策。

〈定員/最小催行人数〉
15名/3名
対象年齢・中学生以上

雨天の際は、室内にて航海計画をたてるプログラムとなります。

帆船Ami号: http://www.schooner-ami.com/

*帆船Ami号においてのイベント・航海を安全かつスムーズに運航する為に必要な技術・知識・思考・姿勢を養うスピリットオブセイラーズの訓練航海です。クルー自らが積極的に参加し、訓練航海自体の内容・効果・効率について常に検証を行い、安全運航の基礎となるトレーニング内容となるように努めることが求められます。

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エリ

大島海洋国際高校、大島一周チャレンジ!!

 

「でーるぞーーーーっ!」

 

伊豆大島波浮の港に声が響く。大島海洋国際高校セイリング部出艇の合図だ。

 

彼らは五日間、夏の部活合宿の中で大島一周にチャレンジした。

 

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自分で目標を作り、自分たちで航海計画を立て、それを自分たちで実行する。

部活の合宿には似つかわしくない、大きなチャレンジ。

 

僕たちスピリット・オブ・セイラーズのメンバー3人はそれぞれこの合宿にインストラクターとして参加した。

 

インストラクターと言っても技術的な面を教えに来たわけではなく、「チームとして動くこと」「チャレンジすること」の意味、このチャレンジを通して、自分たちの部活動がチームとして動いていくきっかけを作りに来た。

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大島に向かう前、天気予報は台風が近づいてきており、海況はよくない。大島に向かう船にも欠航が出るのではないかと不安になるくらい予報がどんどん悪くなっていく。

「大きな自然を相手にしたチャレンジに、小さなワークなんていらない」

そう言って応援してくれた人の声が聞こえる。

けれど、大島一周以前に、艇が出せるのかどうかすら怪しい。

 

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合宿初日から、自分たちのこの合宿の目標設定、チームとしてのゴールを決めたりと今までの練習をバリバリやるやり方とは違う合宿にチームから戸惑いと期待を感じる。

 

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天候への不安を持ちながらも全員が良いスタートを踏み出せた。

 

合宿中は朝08:20集合、昼休みを挟んで16:00か17:00まで練習。

19:00〜21:30までミーティングというギッチリのスケジュールだ。

チャレンジ中、練習内容は午前中は生徒自身で決めて、大島一周のための準備、航海計画、すべて自分たちで決めていく。体力的にもきつく、感情的になりやすいのではないかと心配していたことは起こらず、全員なんとか海に出てチャレンジを成功させたいという気持ちが伝わってくる。

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大島の海は厳しい。港は崖に囲まれていて風が巻いてしまい、港からでれば大きなうねりが押し寄せる外洋だ。海況が許さず出艇できる日が少ない。航海計画も自分たちがどこに向かい、どんな海況のなか航海していくのか、レースの経験は豊富でも、航海の経験はほとんどない彼らにはイメージが難しく、とても苦労していた。

 

 

スケジュール的には限界、計画は道半ば、準備は整わなず迎えた大島一周のチャレンジ前日。大島一周を想定してに無理がないかトライアルを開始した。

海況はうねりが強く雨により視界も悪い。条件付きの出航。

 

 

この“条件付き”の条件は、学校の教官の指導の元に判断されて、生徒自身がまだ活動できると判断してもすぐに帰港(ハーバーバック)しなくてはならないと言うもの。

条件内容は

・2艇同時に沈(艇が倒れる)する

・視界不良と判断された時

・その他危険と判断した時

として教官から生徒にアナウンスがなされ、参加する全員で納得しての出航だ。

ヨット3艇、救助艇1艇、支援艇クルーザー1艇にそれぞれ乗り込み、出航した。

波浮港を出てすぐにうねりと強風に阻まれ、エンジンも付いていない小さなレース用ヨットは翻弄される。大島東側にある筆島まで向かう予定でいたが航走ることができない。

 

けれど誰も諦めない。

 

「予報は好転しているからこれがマックスのはずだ、だからきっと良い経験になる」

 

「正直、怖い。これが冒険ですか。カイさんがチャレンジする立場ならどうしますか?」

 

「今、見てること、起こっていることをちゃんとミーティングで伝えよう」

 

いろいろな感情が正直に言葉になって出てくる。

 

部長自らトライアル中断を判断し「ハーバーバック!!!」と全艇につたえた。

 

“技術的に未熟な部分がある”  “計画に穴がある”

アドバイスという名の答えを彼らに手取り足取り教えて、なんとか一周できる技術を与えるのであれば僕たちインストラクターの出番はない。ここは海洋高校で、こんなにも恵まれた先生、設備、環境に囲まれている。

彼らの感情が動いていることがとても嬉しかった。

 

 

 

チャレンジすることの意味は、うまくやる方法を覚えることではなく、そこに起こる自分の感情の動きから自分を知り、なりたい自分を作る意思を固めて、その先のなりたい自分に進む過程だ。

彼らはチームをとして動く目標を掲げた。それに向かって進んでいけるに違いない。

 

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最終日、状況は悪い。

ふたたび条件付きの出航。

出航条件に、先に支援艇での海況判断が追加された。

朝に出たとしても、大島を一周するというチャレンジの時間が長いために時間との勝負にもなってくる。

午前中に出航できなければチャレンジ自体が成立しない。

一回目の出航、うねり、強風、視界不良、条件が悪すぎる。

支援艇から帰港を判断。

諦めなければならないのか・・?

もっともっとチャレンジしてもらいたい。

しかし条件を外すには海況が悪すぎる。支援艇から「現在は3艇でているが救援体制が今の状況では弱く、出航許可ができない。メンバー構成を考え直し、2艇での出航ならば救援体制が強化されるため許可できる。」とアナウンスがきた。

出航できる!!できるぞみんな!!と叫びたい気持ちを抑えみんなの判断を待つ。

艇を減らすと言うことは、応援に来てくれた3年生は艇に乗る機会がなくなる可能性があるのだ。

彼らは全員の了解を得て艇を減らし、2艇での出航を決定した。

時間は11:00これを逃したら日没までに帰ってくることはできないため、もうチャレンジできない。

 

出航。

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さっきより波が高くなっている。支援艇自体も大きな波での航行が困難なほどだ。

部長が支援艇に乗り込み、全艇に指示を出していく。

 

「今は三年生が乗っているからまだいける。このまま続行したい」

との申し出に

「三年生が乗っているということは、メンバーとしては最高の状態。いわば切り札だ。

切り札が残っていない状態での大島一周は危険すぎて中断の判断をせざるをえない」

 

生徒と支援艇の判断が割れた。

 

「インストラクターとしては判断が割れた場合、海の上では中止するというのが決まりだ。ハーバーバックをかけよう。いいかな。」

 

部長が「はい。」

と言い無線でハーバーバックをかける。

 

今回、大島一周チャレンジは成功とはならなかった。

 

戸惑いの中、自分たちで航路を切り開いていく過程を経験した彼らはどんな想いだろう。

 

片付けを終え、振り返りの時、「悔しい」「残念だ」という感想の中に

 

「またやりたい」

「チャレンジしたかった」

「最初はなんの意味があるかわからなかったけど、一つ一つに意味があることがわかった」

「チームとして協力できた」

「先輩と仲良くなれた」

「あっという間の五日間でチームとしても個人としても成長できた」

「意見の少ない部活だったけど、意見が出るようになった」

 

という感想が笑顔とともに出てきたことがとても嬉しかった。

 

セイリングの皆さん本当にお疲れさまでした。皆さんのチャレンジする姿勢にとても感動しました。

また、このような私たちにとっても大きなチャレンジに関われるチャンスをいただき、私たちのプログラムにご理解をいただき、多くのご協力をいただきました先生方にお礼申し上げます。

そして五日間、共に考え、助けてくれたインストラクターの仲間にありがとう、これからもよろしく!と伝えたい。

みなさん、本当にありがとうございました!!

 

帆船バカより

 

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神戸帆船祭り!

問題:いったいここはどこでしょう?

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カイさんのブログとは話が前後しますが、淡路島に行く前、スピリットオブセイラーズは神戸帆船祭りで 海図&ロープワークイベントをしてきました!

その会場がこちら!

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最初の写真、どこかの建物の中のようですが、実は淡路島の観潮船、咸臨丸の船内なのです。

大判海図を何枚も広げている横で、2人ひと組でレスキュー想定のロープの使い方をしていても狭くない!!

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海図イベントではペリーの海図から現代、そして自分で航海計画を立てるところまでやりました。出来上がると他の人と違っているのも面白い!

ロープワークでは「新聞紙を緩まないように縛りたい!」という方から、「コースターの作り方を知りたい」という方までロープ一本あれば沢山のことに活用出来る術をみなさん習得されていました。

遊びに来て下さったみなさま、ありがとうございました!!!

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 ハシヤン、リョウムくんが活躍!リョウムくん、次は写真の撮られ方をマスターだね!

そして、スピリットオブセイラーズのクルーは、帆船パレードにも神戸のみらいへにて参加しました。

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フルセイルで海王丸の後に続いて行きました。

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船が集まるお祭りは楽しいですね!

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ロープワーク担当、ミキマスオさんも楽しんでらっしゃいました(笑) 

 

 

エリ

 

熱い思いと渦潮に出会う

 

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淡路島の南側、福良という港

鳴門海峡の渦潮で有名だ。メジャーすぎて実は一回も見たことはなかった。

観潮船、日本丸と咸臨丸。

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二隻の船がひっきりなしに出入りする。賑やかな港、乗客も乗組員も、桟橋の綱取りの人もみんな笑顔だ。

 

 

作業の合間に「戦略室」と書いてある営業の方の事務所を借りて資料をまとめていると、子供向けに渦潮の実験教室の準備をしていたりする。
営業の人が博士役になりきり渦潮についての子供向け学習用の劇(結構本格的)を実験室として、セリフの練習をとても楽しそうにしている。
でっかいエアバズーカ砲(段ボール製)で渦潮の仕組み、潮流の仕組みについてわかりやす解説を作り込んでいる。夏休み、子供が大喜びするナイスな戦略ができそうだ。

 

 

僕たちスピリット・オブ・セイラーズはこの渦潮観潮船日本丸バウネットをつかったアクティビティーの作成のために来た。長崎の帆船まつりで運航会社の社長さんとお知り合いになり

帆船型って言っても飾りでしょう?という僕のなんとも失礼な疑問に

「飾りの船を体験できる船に改造したい。まずは本物の帆船を見に来た。
これからの観光船は見るだけでなく、“体験”できる船にしていかなければならない」

社長の熱い思いが伝わってきて、もっと帆船の楽しみのエッセンスを取り入れたい!体験できる観光船を!と意気投合し何か手伝えないかということになり、まずは日本丸のバウスプリットにバウネットを張り、バウスプリットの先端まで行ける様にしよう!という計画になった。

 

本来、バウスプリットに張ってあるバウネットはジブセイルをたたんだり、開いたりする時に安全にできる様にするための作業用の足場だ。
だから見た目よりも歩きにくいし、乗客の人が安全に楽しむためのものではないので、ただネットを作って張れば良いというものではない。
計画の段階でも乗組員の方からは安全対策についてたくさんの質問が来た。

「乗組員の方はあんまりやりたくないのかな・・・」質問に答えながら、僕はそんなことを考えていた。考えてみればなぜわざわざ危ないことを増やしてどうする。という意見はもっともだ。

しかし話は進みGOサインが出て、いざ現場に着いたら今までの考えや印象は吹っ飛んだ。しっかりとしたジャックステー(手すり)が溶接され、ワイヤー、リギンが新調されて今までのものよりも強いものに変更されていく、次々にものすごい早さで安全対策がドックで作られていく様子に呆然としていると工務監督な方が「うちらには帆船のことはわからないけど安全にこのアクティビティーをできる様にするにはどうすべきかとても考えました。なにか足りないとこやおかしなところがあればすぐに教えてくださいね!ネットはお任せしましたよ!」という言葉にスイッチが入った。
作業は夜遅くまでかかってしまったけどたった2日であとはネットを待つだけのバウスプリットが出来上がってしまった。さすがプロフェッショナルだ。ドックの職工さんの手際の良さもとても素敵だった。


ドックも終わり、ネット作成に取り掛かる前日にみんなで食事に誘われたのでお邪魔した。

「この船は海洋体験の入門編と思ってる」

社長が目を輝かせながらたくさんの将来像を語る。それに呼応して乗組員の人たちが実務に則した実現可能な具体的アイディアを出していく。
冗談もぽんぽん出てくる。

風通しという言葉がいらないくらいにざっくばらんな関係に、お互いの仕事に尊敬しあってるんだなと感じた。

ネットは思っていたよりも順調に編み込みが進んだ。桟橋では夏の日差しがとても暑いけど日陰に入ると海風が心地よく快適に作業できた。乗組員や桟橋の人たちに声をいつもかけてもらえて、たくさん差し入れももらった。船の売店の人にもアイスもらった。

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作業も終盤に差し掛かり、あとは編み上がったネット取り付けを待つばかりとなった時「今日はプレミアム航海があるから船に乗りませんか?」とお誘いを受けた。

渦潮。

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感動した。

強い潮流から生まれる海のなかに滝の様な落差が生まれる現象と渦潮の迫力にただの観光を飛び越えて、地球の不思議、潮汐、天体、海への関心が湧き上がる。すごい!すごい!
自分は何をしてきたんだと思った。帆船に乗っていること、大きな船を帆走させる技術をどこか鼻にかけて観光船、遊覧船を白い目で見てきたのではないだろうか。こんなに熱く、来てくれる乗客のことを会社全員が同じ方向を向いて進んでいたことはあったのだろうか。もっと自分が帆船に乗っていた時にできることがあったんじゃなかと思えてきて、胸が熱くなってくる。

 


船長と話すと、「実際の帆船てどんな操船なんですか?」とすごく興味を持ってくれる。
こっちも「あんな強潮流のなかで操船するってどんな感じなんですか?」と質問する
「あんな潮が速いところに突っ込んでいって操船するのは毎回大変だ」
と言いながらもその笑顔に安全航海への責任感と誇りを感じる。

この二隻の船は僕が乗ってきた帆船のどんな帆船よりも「乗船しに来てくれた方に海で素晴らしい体験をしてもらいたい!」という乗組員の熱い気持ちが伝わってくる船だ。
ネット取り付けにも熱が入る。同時にとても緊張した。
取り付けはうまくいって日本丸はバウスプリット先端まで行ける船にかわった。
乗組員が乗って安全チェック。楽しそうに笑いながらでも見るところはきちんとみてらっしゃる。皆さんの気になるところ、安全に関するアイディアなどを聞きながら調整に二日間かかって完成した。

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最終日は実際に乗組員の方にお客さん役とインストラクター役で別れてハーネス(安全ベルト)の取り扱いや誘導シミュレーション、セイフティートークに関してをインストラクションさせてもらい、補修の仕方など資料にまとめて南あわじ、福良港を発った。また来たいな!

 

メンバーが一言、「アクティビーティーを作りに来たんですけど、みんなの海での新しい遊び場所が一つ増えたって感じで嬉しいですね!」

本当にそう思う。自分のやりたいことはそういう場所や人を作り、多くの人に海の体験を提供していくことだと思う。


さあ、スピリット・オブ・セイラーズの夏はこれからまだまだ続きます!次は大島セーリング部合宿だ!!

 

 

 帆船バカより 

神戸で会いましょう!

7月15から17日、神戸港に帆船が集まります!!

日本で沢山の帆船が見れる...!

そこで私たちは海図&ロープワークイベントをします!

題して

「自分の航海計画を作ろう!&一秒で結べるロープワーク!」

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 注・写真はイメージですが...

当日は普段うずしおを日本一近くで見れるクルーズで有名な咸臨丸さんの中で、海図やロープの本質を体感するので臨場感たっぷりです!

(写真はシドニー海洋博物館所蔵のエンデバー、キャプテンクックのサロンです!)

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航海訓練所の船も史上初、五隻集まる!ということで、帆船密度がぐっと高まる7月17日、神戸海フェスタで会いましょう!!

 

※イベントは終了しました。

 

神戸港150年海フェスタ神戸ボート天国

会場:咸臨丸
日時:7月17日、11:00~12:00 13:00~15:00

 

帆船バカたちが待ってます!

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エリ