カイの帆船マニアック！NZ編 ７話 休日

「３月９日」
昨日はクルーと飲みに行きしこたま酔っ払った。日記をさぼった。

今日はdayoff！！！

お土産用のワインを探してワイナリーを見てみたいなと思っていたけど、今日はお休みらしい。
計画を変えて日本に電話。ファンガレイのタウンベイスンというところでお茶。気持ちいけど、車がうるさかった。

何もすることがない・・・

こっちの車はヤンキーみたいな車が多い。バイクはカワサキが多い。バイクを足で使ってる人は少ないみたいでみんな趣味で乗ってる人たちみたいだ。

・・・読む本が底をついてきて、あとは藤沢周平シリーズしかない。

・・・休みは暇だ。

「３月１０日」

今日、大きなミスをした。ボートから外板のペンキを塗っている時、バランスを崩し、ペンキを思いっきりぶちまけてしまった。チッピングハンマーも海に落としてしまった。最悪だ・・・

日本だったら一年間は笑われるような失態だ。
みんな俺の心配をしてくれて、大笑いしながら片付けも手伝ってくれた。みんないい人だ。お金をもらってはいないけど役に立ってると勘違いしてたかもしれない。前向きに考えよう。明日もご飯のためにと帆船修行のために頑張ろう。

俺のニックネームが今日から「ホワイトフット」になるそうだ。

失敗直前まだ笑顔だ。

「３月１１日」
今日も外板のサンディングバウの痛みが激しく、チーフメイトに進言、明日はもっと人を増やしてくれるそうだ。
今日はファンガレイのアイルッシュパブに男だけで行った。国が変わっても船乗りはやることが変わらない。働き、飲みに行く。飲んでる間、話すことといえば、船の話、女の話、酒の話。「シャンティー」という歌が伝統的なワークソングで帆船ではよく歌われているそうだ。みんなが昼間ロープ弾きながら歌ってるやつだ。あれかっこいいから覚えたい。

この人たちはよく歌う、パブでも結局歌ってた。シャンティーかっこよかった。

パブではバンドがアイリッシュミュージックを演奏してくれる日だそうでとても盛り上がった。ギネスもチップス（フライドポテト）も本当に美味しかった。

飲んだ後にみんなでガソリンスタンドにより、パイをご馳走になった。ミートパイ。
激ウマ。

みんな昨日の失敗のことについてあまり気にしてないみたいだ。こちらから謝っても、からかってこない。なんだか変な感じだ。

イケメンセイラー　マイク