カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅⑥
カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅⑥
残念ながら雪、雪、雪。
ということで一切観光はせず、すぐ近くのスーパーに行ってワインと食料の買い出し。
ワインが手に入って呑んべい組はホクホク。もちろん僕もホクホク。
隣に「夏風」という漁船が留まっていて雪が積もっている姿にクスッときた。
寒さにもヨットにもだいぶ慣れて来て楽しめるようになって来た。
ハーバーにヨットもモーターボートも漁船も一緒に泊まっているかんじが とても心地よい。全国のほとんど使ってない漁港を桟橋を入れて開放できれば良い海の振興になるんじゃないかと思ったりして。。。
今夜の気温が上がり、また朝にはマイナスになるというので今積もっている雪があさにはガチガチに凍ってしまわないように夜のうちに雪かきを終わせる。
夕食はカリカリベーコンをおつまみ(カナダのベーコンは本当にうまい!)に赤ワイン。そして親子丼。うまい!カナダ感ゼロ。
ストームウォーニングが解除されない明日の天候を気にしつつ、航海計画を2案立てる。天候は 下り坂。風も上がってくる予報だ。
一案は良いパブのあるというバンクーバーの北西にあるボーエンアイランドを目指す。
二案目はバンクーバーに直接向かい、一旦バンクーバーのホームポートに帰港し天候の様子を見るというもの。
できればみんなボーエンアイランドに行きたいと思っているが、地域的に山からの風の通り道になっている所で時化るととんでもなく荒れる場所らしい。
この時期に時化にやられたらバンクーバーに帰れなくなってしまう可能性がある。
帰れなくなるのは困る。ホームポートに帰る航路を選んだ。
翌朝、言わずもがな雪。
水上飛行機が盛んに出入りし、港は雪の中でも結構忙しい。
ん?水上飛行機は有視界飛行のはずだからバンクーバーの方は天候が良いのかも。
最初は強かった雪も風もバンクーバーに近づくと凪いできた。下り坂の予報も外れ、カナダ航海始まって初めての晴天!
太陽の力を感じる。風は緩やかに追い風。
遠くに白い山脈が延々と続いていく。なんていう山かは知らない。
これはきっとご褒美だ。一枚、一枚防寒着を脱ぎ、身体が軽くなっていく。
やっぱり寒い。
穏やかな航海・・は飽きる。今までが緊張の連続だったからからか、刺激が足りない。
やることがない。「きれいな景色だねー」なんて会話も1時間もしたら変わらない景色だから誰も話題にしなくなる。
船はまったりモードに。
バンクーバーに到着も予定より早く着き、イングリッシュベイの外側でMOB(マン・オーバー・ボード)落水者救助訓練を開始。
落水者が見えない夜や荒天時、コンパスと舵の操作のみで落水者の近くまで戻れるという「ウィリアムソンターン」
の訓練。落水者に見立てたブイを落とし繰り返し訓練を行う。
見事全員救助できた。
海外の帆船では実際に人がイマーションスーツを着て飛び込んだり、人型のブイをみんなで作って落水者に見立てます。
ブイに名前をつけたり、プログラムとして工夫してやると面白いだろうなと思った。
夕方になり、港に帰り着く。たった数日、バンクーバーを離れていただけなのに、随分と長い航海から帰って着たような気がする。
この数日はそれだけダイレクトで濃密な経験だったのだと思う。
ヨットでの旅は新しい経験を僕にくれた。
いつもの通り、夕食をワイワイと済ませると、インストラクターのボブさんが「用事があるので今日は帰り明日また船にきます」
とのこと。僕を含めた呑んべい3人衆は目線を交わし合い、「今日は飲もう!!」と合図を送りあった。気がする(笑)
夜はとことん盛り上がったことは書かないでおく。
明日も航海はつづく!次回最終回。
カイ
僕たちは海への入り口を作りたい、海で冒険できる世界を作りたいと活動しています。
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カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅⑤
カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅⑤
3日目にしてヨットでの日課が決まった。
はい。雪かきです。朝起きて食事当番以外のみんなで雪かき。デッキを。
雪かきしてたらドックのスタッフが来た。
「昨日着いたんだけど誰もいなかったからここに止めさせもらったよ。」
なんてインストラクターのボブさんがスタッフと話してたら。
スタッフのおっちゃんの反応が
「マジか!?昨日!?あの雪の中で!??」
「驚いたわ。クレイジーだわ!」
という反応。カナダの人から見ても「ああ、僕らはちょっとイかれてんだな」と理解した。
今日の天候、夜のうちに立てておいた航海計画(毎晩明日の天候チェックと次の日の航海計画を立てる)を確認して
途中ドットナローというその名の通り狭い水路を通過するため潮流の通過可能な時間を調べておくことも忘れてはいけない。
今日はナナイモという街まで北上する。
毎日のことなのでもう慣れたが、雪で視界が悪く、一切景色は見れない。
ずっとこんな感じ。
海図と時たま視界がひらけた時に見える島々から想像するときっと素晴らしい景色なんだろう。
見えないけど。
広い海域で少し風が吹いて来たので、帆走しながらのリーフの練習をした。
きょうはずっと同じ景色(真っ白)なので役に立った持ち物を紹介しようと思う。
まず紹介したいのが、スノーボード用の尻パッドの入ったタイツ。
ウレタン製のクッションが入っているので冷たくて硬いデッキに何時間座ってもお尻が冷たくなったりしない。
常に快適だ。
思いつきで買ってみたけど本当に素晴らしい。
https://www.amazon.co.jp/dp/B00YA22A9I/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_qVWDCb2JA2WR7
次に紹介したいのがウール製の服。今回はタイツ、ロングTシャツ、セーターを用意。
防寒着のインナーとして着ることで真冬のカナダでも暖かく過ごせた。
着てないと本当に寒くてずっと手放せなかった。保温効果も高くて二、三日着ても全然臭くならなかった。(当社比)
Icebreaker(アイスブレーカー)公式サイト - GOLDWIN
海に出る時大切なのが靴選び。長靴はあまりにも荷物なので(みなさんは用意してた)防寒用のKEENのこの靴を履いて行った。
デッキでも滑ることなく、サイドゴアなので脱着が簡単。船ではちょっと外に。って時があるし、中に物を取りに行くときも随分と楽チンだった。
中に防水加工がしてるので、今回何度もずぶ濡れになったけど靴の中は全く濡れなかった。長靴いらず。最高の相棒だった。
オイルスキン(セーリング用カッパ)はヘリーハンセン。タフでガンガン使えるのが好き。今回は胸まであるオーバーオールタイプのトラウザーではなくて、普通の腰で履くタイプを使ってみたけど着たり脱いだりが楽で、場所も取らなかった。作画に寒さは胸まであるタイプに軍配が上がるけどこれだけの条件の中で十分に活躍してくれたこのオイルスキンには感謝しかない。
あと、今回は写真ばかりだけど、GOPro。少し値段はするけど本当に綺麗な画像でブレもなく映像が残せるのは感動。
編集が終わったらカナダの動画もアップする予定。
https://jp.shop.gopro.com/APAC/cameras/
ドットナローに近づいて来た。これを抜ければナナイモはすぐそこだ。時間も問題な・・・・到着が早すぎる。
まだ潮流のスピードが早く操船が困難なため船のスピードを落として時間を調整する。帆の風を少し抜いてゆったりと海峡に近づく。
写真がない!!!
なんとまあ狭いところだった。少し天候も回復して舵は自分の番ではなかったのでゆったりと景色を楽しみながら通過。
視界が広がるとナナイモの町の明かりが見えて来た。大型船も見える。
「文明だ!!」
そう叫びたくなった。
つづく
カイ
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カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅④
カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅④
Pirates Cove(パイレーツコーブ)静かで良いところです。
夏に来たかった!!!!!
朝から雪かきです。だいたい20cm-30cmくらい積もってました。
これじゃセーリングできないのですべて雪をかき(バケツで)雪を海に捨て(バケツで)凍ってしまったロープなどに海水をかけて溶かします(バケツで)
腰痛い。
今日も雪の中、南に下り目指すはMaple Bay(メープルベイ)
途中、テントアイランドという場所に寄る。絶対に寄る!!!
とイトウさんとサイトウさんが強く主張。理由を聞いても「オイスターだよ!オイスター!」と牡蠣といってもねー・・・
牡蠣は大好きだけど、そんなに簡単に取れないしその辺の牡蠣なんてね。とあんまり乗り気になれない。
テントアイランドに到着。なんもねー島。ボートを下ろし、みんなウキウキしながらいっちゃいました。
帰って来てびっくり。牡蠣デケーーーーー!!島にはゴロゴロしてるらしい。
こりゃ夕食が楽しみだ。
テントアイランドからメープルベイまでも牡蠣をとるためにボートを下ろすのも、すべてボートコントロールの練習として無線の取り扱い、視界が悪い場合の操船、浅瀬に近づく際の操船、ボート上陸の気をつけること、ボブさんが丁寧に解説を交えてコツをと大切なことを教えてくれる。
今日はドック(桟橋などに船を係留する場所)に入るから、シャワーもあるし、パブだってあるよ。よしみんなでパブ行こう。って盛り上がる。
大雪の中、ウキウキ気分でメープルベイに向かう。
ドックが見えて来た。ドッキングの準備をする。ヘルムスマン(操舵手)は僕の順番だったのでぼくがドッキング(着桟)をすることに。
船を回転させてバックで入る。せ・・せまい。
桟橋と隣の船との間は50cmくらいしか空いてない(ように見えてるだけ)見事に失敗し、やり直すことに。
失敗しても船を前進をさせればすぐにやりなおしのできる場所まで戻れる。こんな時バックで入るのはとても有効だった。
船の頭から入ることがほとんどだったので、もっと練習しよう。
2回目のアプローチで見事成功。
しかしドックは見事に雪で覆われていて、クリート(船を止めるロープをかけるところ)やらなんやらは全く見えない。
雪を猛烈な勢いで掻き、クリートを見つける。
こんなとんでもねー経験できんな。と心の中で言ったつもりが口に出てて聞かれた。
ドックに人の気配は全くなくて、パブも閉まってる。雪は大量に天から降ってくる。
シャワーは使えるみたいなんでみんなで急いで用意する。
「コイン持って来なよー」とボブさん。
持ってませんが・・・
1ドルコインを3枚借りた
シャワーは1ドル3分。熱いお湯が出るので2ドル、6分で満足できた。というか後半持て余した。
パブも開いてないので船で食事を作ることに。サイトウさんはパブを楽しみにしていたのでがっかりしていた。
イトウさんが手際よくカキを蒸す準備を始めた。要領がわからないのでこちらは言われたことをただ手伝うだけ。
ちなみに今日の食事当番はイトウさんではない。
ギャレー(キッチン)ではカレーが着々と準備され、テーブルでは大量のカキが蒸されている。
こうなるともう船内は軽いパーティー。外の寒さはなんのその。あったかい雰囲気でわいわいと食卓を囲む。
カキができたので開封の儀。
なんじゃこりゃやあああああああああ!!!!!
最高だぁああああああ!!!!
一口では頬張れないほどの大きさ、磯の香り、溢れる貝汁、濃い味!
うめー!うめー!が爆発する。人生で一番のカキパ(牡蠣パーティーの略)となった。
カレーも美味しかった。
と思う。
正直、牡蠣がすごすぎてあんまり印象にない。
つづく!
カイ
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カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅③
カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅③
荒天の準備、ジャックライン(命綱)の準備をしっかりして出港。
いい天気だー。風は緩やかに追い風、ポカポカと日差しが暖かい。
インストラクターボブさんからインストラクションは続いているが、なんせいい天気。船内はとっても和やかな良い雰囲気。
ヨットええわー。カナダの最高の景色が僕たちを迎えて・・・・迎えて・・・
くれなかった。
山々の上にかかっていた黒い雲はみるみるうちに海上に降りてきて、雪がちらつく。
風が息をし始める(強くなり、また弱くなるの繰り返し。だんだん強くなって行く)
たるんでいたセイルがバン!!強く鳴った。風を満帆に受けながら船はどんどんスピードを上げた。
船は傾き海面が近い。今まで素直だったステアリングが重い。船が風上に切り上がろうとするのを抑えることが必死でうまく船を制御できない。
命綱をつけているけどちょっとの油断ですぐに船外に投げ出されることや操船の判断が転覆の危険を呼ぶことが想像できる。
ヨットってこんなにダイレクトな世界なんだ。
「ボブさん、少しウェザーがきつい!(船が風上に切り上がってしまうということ)」
すぐにインストラクターのボブさんがリーフをする判断をした。
海上では インストラクターのボブさんがスキッパー。判断はボブさんがする。僕たちはクルーとして操船する。
舵をとり操船するヘルムスマン、ナビーゲーション(航海士役)、セイルトリム(帆の操作)、食事、ほんとんどのことを僕たちクルー自身が、自分の判断で行い、ボブさんの指導のもと航海が行われる
港で習ったリーフ、船を帆走らせながら行うのは緊張する。風は20ノットを超えてどんどん上がっている。風を抜きジブのみで走りながら作業を行う。
ワンポイントリーフ(第一段階までの帆を縮める作業)を行なっても風はどんどん上がり、視界は吹雪で閉ざされた。
すぐにツーポイントリーフ(第二段階まで帆を縮める)に取り掛かる。一度やったこともう一度やることは普段は難しくないはずなのになかなかうまく進まない。
吹雪の真っ只中。波、風、雪、状況は厳しい。
なんとかツーポイントまでリーフし船は安定して帆走るようになった。
吹雪の中ものすごいスピードで船はバンクーバーのStrait of Georgia(ジョージア海峡)を西に進んで行く。
相変わらず視界はゼロ。多分150メートルくらいは見えてたと思う。
左肩に雪が積もるのをはらいながら舵をとる。
何時間だろう。必死にあんなに舵を握ったのは何年振りか。しがみついていた。という方が表現として正しいような気がする。
波が先ほど違い、不規則になってきた。と思ったら急に目の前に島影が現れた。
ガルフ諸島、ガブリオラ島の南に到着した。
一気に波が消え、島影に入ると風がピタッと止んだ。緊張の糸がぐにゃんと音を立てて緩む。鼻水と涙を拭く。止まらない。
ホッと一息もつかの間。今日の1番の難関としていたガブリオラ海峡をパスしなければならない。ここは潮の流れが速く、あらかじめ時間を計算し見計らって通過しないと船が危険な状態になる。
吹雪と追い風に乗って随分と早くついたので、時間を調整する。交代で舵を取り、船内で暖をとる。
暖かいお茶が本当にありがたかった。
潮がとまる時間、少し前に海峡に入り、視界がほとんどない状態だったが、無事に海峡を抜けた。また広いところになるとあいかわらずの猛吹雪と強い風。
今日の目的地であるPirates Cove(パイレーツコーブ)にアンカーを打った時には達成感とデッキに大量の雪が積もって張り付いていた。
カナダ本当に寒いよ!!
つづく!
カイ
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カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅②
カナダ・バンクーバーガルフ諸島ヨットの旅②
現地に着いた。やっぱりね!カナダ!寒い!!
航海が始まるまで少し時間があるから観光する。ホテルは自分で用意してもいいし現地の集合場所のすぐ近くに頼めば現地で予約してくれる。
カナダは水が美味しい。野菜が新鮮で美味しい。物価・外食は高い。日本が異常に安いのかもしれないとは思ってる。
バンクーバーの街には大して興味がなかったので、港を中心に見て回る。
たくさんのヨット、大型のコンテナ船が沖に泊まり、港内を忙しく可愛い小さなフェリーが行き交う。
人と海の距離が近いなと思った。
集合の前日、集合場所が変わり、土地勘もなく大きな荷物を持った状態で少しどうしようか迷っていたら、インストラクターの方がホテルまで迎えにきてくれて車で荷物も運んでくれて助かった。他の参加者の方も同じホテルに泊まっていたようだ。
今回航海に使用する船にご対面。
キレイ!!!
名前とかモデルとか説明あったけどよくわかなんない。よく手入れされて、居心地のいいヨットだった。
航海に参加するメンバーも集まり、インストラクターのボブさん、僕らカイ・エリの帆船バカ2名、参加してるイトウさん。サイトウさん、キクチさん、計6名の一週間に渡る航海だ。
簡単な自己紹介と今回の航海の趣旨、現在のバンクーバー周辺の天候についてインストラクションが始まる。インストラクションは全て日本語で行われるので心配はいらない。
僕ら二人以外はみんな慣れている様子で必要な情報について海図やタブレットなどを使い情報の整理を進めて行く。後から知るんだけど今回参加のメンバーのうちイトウさん、サイトウさんの二人はこのコースの常連で何回も冬のカナダを経験しているそう。キクチさんは長野からの参加だそうで全く寒くないらしい。
サイトウさんは二週間に渡り航海するヨットマスターコース・バンクーバー島一周に参加したことがあるそうで、なんとも頼もしいメンバーだ。
天候の状況は現在、ストームウォーニング(暴風警報)が発令されているため今日の出港はなし。本日は船の使い方・設備・安全についてのインストラクションと、航海計画を行うことに。
港の中はキラキラと水面が静かに揺れ、暴風など微塵も感じない良い天気だけど、海図を見て納得した。複雑に入り組んだ地形。高い山に囲まれ水路が狭く入り組んでいる。島の間には強い潮流が生まれ、局所的に強い風が吹くことが多い。
港はずいぶんと奥まっていて外とは天候が違うことが容易に想像できた。
これは一筋縄ではいかない航海になりそうだぞと思った。
出港せずに、1日船に体をなじませられるのは僕にとってはありがたいこと。普段乗っている船からすると今回、何が最初に大変かというと、船が小さいこと。
船内での着替えも人とすれ違うのも一苦労。
僕の体格は身長185cm体重105キロいくらか日本人の平均より大きめサイズだ。平均的な日本人の体格の人ならあまり苦労はしないと思うくらい船内は思ったよりも広い。読んでくれているみなさんとの感覚の違いがある可能性をここで謝っておきます。
インストラクションは続く。
航海計画で今回の航程、潮汐、天候、海図の読み方などを一通り終えてから、ランチ。食料の積み込みもまだだったので、近くのレストランで食事することに。
ちなみに船内での食事は基本的にインストラクターが食材を用意してくれて交代で料理する。料理も大切な実技コースの一環として行われる。
基本日本食なのでそんなに心配いらない。
港に着いた時に外に食べに行く場合は割り勘だったり、自分の食べた分を支払う形となる。
午後は全てのバルブ、スルーハル(船内と船外をつなぐバルブのついた配管)、エンジンの構造、タンクの説明、電気スイッチ類の使い方・作動確認、収納の場所、もしもの時の救命設備についての説明、緊急の時の対応についてなど、怒涛のインストラクションが行われる。
港にいるあいだ、落ち着い状態で聞けるのでまだよかった。これが出港していたらと思うと情報量の多さにかなりビビる。
船内の説明と作動確認が行われたらデッキに出てセイルの取り扱いについての説明。ヨットのセイルは簡単にセットできてとっても楽チン・・・と思いきや、リーフ(帆を縮めのる)仕方、正しいセットアップ、ロープの束ね方、あんまり使ったことのない部品、ロープワークの数々・・・
結構大変だったけど、青空の下、真っ白い帆を広げるだけで胸が高鳴る。
食料を積み込み、夜は鍋が!カナダのビール(これがうまい!)とワインで乾杯。日本人の航海だから食事は本当に困らなかった。10年前、カップスープとシリアル、りんごで暮らしていた海外の帆船時代に比べると贅沢な日々だ。
明日はいよいよ出港。ガルフ諸島に向かう。
つづくよ!
カイ
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カナダ・バンクーバーガルフ諸島セーリング旅①
海外への旅行のハードルは随分と低くなったと思う。
飛行機代は安くなったし、オンラインで全ての手続きがスムーズに行える。
出発の空港も成田ではなく羽田を選べるようになり、横浜から出発する僕には本当に助かる。
今回の旅はカナダはバンクーバー、ガルフ諸島をヨットでクルージングする旅となる。
ただクルージングするだけでなく、ヨットの国際資格であるISPA・
コンピテントクルー:ヨットのセーリング・構造について基本的なことを習得できる
デイスキッパー:日帰りの航海が安全にできる
コースタルナビゲーター:沿岸の航海について基本的知識がある
コースタルスキッパー:沿岸航海のスキッパー資格
の資格を目指すトレーニングとなっている。
ISPAについて→
ISPA-Jのホームページ|NPO法人 ISPA Japan
僕らスピリット・オブ・セイラーズは今年の春から駿河湾にある帆船Amiという船の管理と運航に携わることになった。
帆船といっても長さ16メートルの小さくて可愛い帆船。
帆船Amiについて→
デッキから上、帆走に関わる部分は伝統的な帆船の仕様になっているけども船体、構造はヨットのそれであり、
大型の船しか乗ったことのないメンバーのカイ・エリはこれはヨットを一度しっかりと勉強した方が良いと思い今回のコースに参加することにした。
僕たちスピリット・オブ・セイラーズについて→
Spirit of Sailors(スピリット・オブ・セイラーズ)公式ホームページ
年に数回行われるこのコース、次に開催されるのは夏の予定。これは今いっとかないと春に間に合わない。
冬・・・冬のカナダに行くぞ!!
冬のカナダでセーリング!
絶対寒いよ!
夏に行きたかったよ!
つづく!
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