なぜ、瀬戸内海で航海を企画したのか?

瀬戸内海が好きです。
なので個人的には帆船を手に入れたら、瀬戸内海で事業を始めたいと思っています。
(あくまでも個人的な思いで団体としての公式見解ではありませんが・・)

なぜ瀬戸内海かというと、世界でも有数の面白い海だからです。

陸が近く、たくさんの島がある。
航海していると美しい景色が次々と姿を変えて現れる。
島ごと、港ごとにまるで違った表情を見せてくれて、物語に満ちあふれている。

イタリアのことわざに
「海は人を隔てない、海は人を結びつける」というのがあるそうです。
地中海のど真ん中に位置するイタリアらしい言葉だと思います。

現代のわたしたちの感覚だと「海に隔てられている」の方が強いのかもしれません。
だから橋をかけて土地と土地、島と島をつなげようとするのかもしれません。
でも陸路で移動することがまだまだ不便だった頃、海の方が圧倒的に早く、圧倒的にたくさんの人や物をつなげていた時代はあったのです。

瀬戸内海は陸地に囲まれた内海という地理的な特徴を持っています。
そして今でも、海でつながる暮らしが残っています。
そんな海でつながる感覚も感じてもらいたいことのひとつです。

瀬戸内海が好きで、いつか瀬戸内海で航海を企画したいと思っていました。
それぞれの場所が点ではなくつながりとして浮かび上がってくるような、歴史がただの過去のできごとではなくいま生きている時代へとつながって見えてくるような、そんなものにしたいと思っていました。

ただ美しい風景をめぐる旅ではありません。
ただ歴史ある場所を訪れる旅でもありません。
人と土地と海と時間とが結び合った物語を感じる、そんな航海を作ることができました。
オンリーワンの体験をしてみませんか?

 

航海の詳細、お申し込みはこちらから。

spiritofsailors.hatenablog.jp

 

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彼女を好きになった

この3週間限定、毎晩18時からライトアップの始まるシドニーから、エリです!

シドニーは今"VIVID"という、ハーバー一円フェリーまでライトアップするお祭りをしています

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 私の今いる船「サウザンスワン」は非常に長かった3カ月の整備を越えて…

VIVIDを皮切りにクルーズに復帰しました!!

私が彼女(船)を初めて見てから今までで一番美しい姿になった船を見て、嬉しいのと「本当にきれいな姿に戻れた!」とほっとした気持ちでいます

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整備中はこんな瞬間も…

デッキの上からトイレ、船内のサロン、シャワーを一気に見ることができます(笑)

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船の前と後ろでペイントのビフォーアフターも!

 

 整備中、クルーと話していると逆のことを言ってきます

間違いなく粉だらけになる仕事に

「最高にワクワクするね!」「簡単すぎる!」

と言ったり

「素晴らしく面白い仕事をしないかい?」

 と言ってドックにある沈没しそうな小船の水汲み出しに誘ってくれたり(笑)

 「日本に行った時は君の家に泊めてくれないか?無料で泊まれる場所が必要なだけなんだ!」

と屈託がなかったり(笑)

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 彼らの働き方に学んでます(笑)

 

そしてサウザンスワンの整備とクルーズをしながら私は彼女(船)を好きになってると思いました

昨年初めてシドニーに来て、もう一つの船「ソーレンラーセン」のクルーだった時は、ソーレンラーセンが美しくて大好きで、クルーも好きで、逆にサウザンスワンもそのクルーのことも何とも思っていませんでした

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でもサウザンスワンとブリスベンに行って、クルーと一緒に航海も整備もして、なんとかきれいな姿にしようとしているうちに、ソーレンラーセンに住んでいた時に思っていた気持ちが変わって、船や所属は関係なくて、今サウザンスワンもソーレンラーセンもどちらのクルーも好きになってると思いました

よかった!

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先日はちらし寿司パーティーをしました(笑)

 

そしてブリスベンで私が師匠に聞いた大事なこと

「船の整備って終わりがあるの?」

 「もちろんないよ!」

「そうだと思った!」

 

 

エリ

 

「海賊の海、神の島」、募集を開始します

こんにはち。ぶんごーです。

以前に告知しました7月に瀬戸内海で企画している体験航海イベント、募集を開始します。
未定としていた参加費ですがおひとりさま12,000円となりました。

これからブログではイベントの魅力やバックグラウンドについても書いていこうと思いますので、参加をご検討中の方は目を通してみてくださいね。

 

とりあえず現時点でのイベント内容は以下のエントリーをご覧ください。

海賊の海、神の島 - 日本一楽しい帆船乗り集団 Spirit of Sailorsのブログ

 

そして申し込みは下記のフォームにご記入ください。

おって担当からご連絡します。

このイベントは終了しました。ありがとうございました。

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シドニーか日本で会いましょう!

シドニーに帰ってきました!!

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やっぱりシドニーハーバーは美しい!

 事故もなく無事サウザンスワン(船)と戻れてよかったー!!

 

自分の仕事に胸を張ったり、舳先で流れ星を見ながら船酔の中クヨクヨしたり(笑)、大きな経験をもらった航海が終わり、今は引き続き整備とシドニーハーバーでのクルーズをしています

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この美しいシドニーハーバーでのセイリングを日本の方に見せたくて、帆船で無人島に行く!というような企画をシドニーに帰ってきたらしたいと思ってたのですが、保険の関係で難しく…

しかし普段のデイクルーズもとても気持ちがいいので、ご紹介します

そういえばシドニーに来たばかりの時にも感激してぜひ!とブログに書いていました(笑)

*何もマージンはもらってませんよ!

http://www.sydneytallships.com.au/daily-cruises.html

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そして私は6月末に日本に帰ることにしました!!!

7月にスピリットオブセイラーズの瀬戸内 物語航海「海賊の海、神の島」と神戸港150周年でのイベントがあるのでそこに参加する為です!

 物語航海

http://spiritofsailors.hatenablog.jp/entry/2017/04/30/060000

 

昨年の9月に私の背中を押してシドニーに送り出してくださった方々に感謝しています

ぜひ、シドニーか、または夏の日本で会いましょう

 

海は繋がっていて、たくさんの出会いをくれる!!

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写真はシドニーについた日のクルーの集合写真です

 

エリ

 

 

 

海賊の海、神の島

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こんにちは。
ぶんごーです。
今回は夏に瀬戸内海で実施する体験航海のご案内です。

タイトルは「海賊の海、神の島」

広島県三原市を出港して愛媛県大三島という島まで帆船で航海するというイベントです。

航海する海は最近ではしまなみ海道などと呼ばれるようになった、瀬戸内海でも屈指の島の多いエリア。
風景が美しいのはもちろん、歴史的にもとても面白い海域です。

島と島の間には狭くて浅い複雑な海が横たわり、時間と共に移り変わる強い潮の流れもあり、とても難しい海でした。
そんな理由から「海賊」と呼ばれる水先案内を生業とする独自の船乗り集団が跋扈した海でもあります。

今回の体験航海は三原港を出港してまずは海図で付近の海の様子やその日の航海予定をみんなで確認します。
その後、参加者の皆さんと一緒に帆を張り、交代で舵を握って船を動かしてもらいます。
その日の天候などにもよりますが可能ならばエンジンを止めて風の力だけで航海する時間もつくりたいと思っています。

その後、村上水軍博物館の学芸員、田中謙さんに付近の海の歴史などについてお話ししていただきます。
村上海賊や北前船など航海しているまさにその海の物語についていろいろなお話しが聞けることと思います。

船上で昼食を摂って13時頃に大三島宮浦港に到着する予定です。
大三島には大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)という古くから厚く信仰を集めた神社があります。
山の神、海の神、戦いの神として朝廷や多くの武将たちからも大切にされた神社です。

船をつける宮浦港から大山祇神社までは歩いて30分ほど。
港はかつては参拝者の入り口として、また島の交通の要所として多くの船で溢れ、神社までの参道は大いに賑わったそうです。

しまなみ海道の橋がかかり、今ではほとんどの人は車で直接参拝するようになりました。
港と本土や他の島を結んでいた定期航路もなくなってしまいました。
そんな港から参道を通り神社まで、今治北高校大三島分校の生徒さんたちの案内で歩いてみます。

大三島分校では一部の生徒さんにより、商店街の方々から昔の話の聞き取りを行っています。
港と参道の過去と今、海から陸へと交通手段が変わったことで人々の暮らしはどう変わったのか、そんなことを考えながら街を歩いてみてください。

今回の企画では船で移動することで地域の歴史や文化をより深く理解できることを目的にしています。
ただの移動手段ではなくて船で、帆船で航海することで見えてくる世界があります。
海からの視点で初めて気づく新しい発見を楽しんでみませんか?

日程は7月の22日と23日。
どちらも朝8時半三原港出港で15時に大三島で解散です。
前日の19時50分に東京発の新幹線に乗って三原や福山で一泊すれば間に合います。
翌日もイベント終了後にバスで福山へでれば十分その日のうちに帰れます。
今治方面にバスで出ることもできます。
とはいえせっかくですのでもう少し余裕を持ったスケジュールで、尾道鞆の浦道後温泉などを楽しんでみても素敵ですね。

では次は海の上で会いましょう。

お申し込みは以下のフォームから!

このイベントは終了しました。ありがとうございました。

 

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物語航海#001
      「海賊の海、神の島」

尾道今治を結ぶしまなみ海道
本州と四国を結ぶこの道ができたおかげで、今では瀬戸内海に浮かぶ島々も簡単に行き来できるようになりました。

では、橋ができる前の時代人と海との関わりはどんなものだったのでしょうか?

このイベントでは風の力で走る帆船で瀬戸内を航海します。
中世から現代まで、海からの視点で海や島、街を見つめ直した時に、どんな景色があなたの前に現れるでしょうか?

■日時

2017年7月22日(土)23日(日)
広島県三原市 三原港 8時30分集合
愛媛県今治市 大三島宮浦港 15時解散
*両日とも同じ内容になります

■募集定員
各日 15名

■参加費
12,000円

中・高校生 7,000円

2名様以上でのお申し込み お一人様 9,000円

■使用する船舶について
帆船Ami   2本マストトップスルスクーナー 20人乗り 50フィート

http://www.schooner-ami.com/index.html

■物語航海とは?

海を軸として地域の物語を発掘し、その物語を体験する航海です。
ただの移動手段ではなく地域の持つ物語を深く知り、感じるための航海を提案します。
これからも海から生まれた様々な地域の物語をみつけだし、ステキな航海をお届けします。

誰にでも初めての冒険がある

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2カ月近い船の整備を終え、現在シドニーに向けて航海中のエリです!

航海途中に激しいストームにあい、12時間かけて近くの湾まで引き返して、一昨日から静かな湾の中で風が追い風になるのを待っています

今はちょうど夜中の3:00

アンカーとビルジ(船底に溜まってくる水)を汲み出す当直中で、ちょっとヘロヘロになりながらやっと二カ月書けなかったブログを書いています

 

この二カ月の間、毎日10時間の整備、休みは2日間

一見(?)ブラック企業条件下での整備ですが、パイレーツオブカリビアンに自艇を貸している人にリギンワーク(マストやロープ、滑車などに関わる整備)を教えてもらったり、映画「白い嵐」の船の持ち主と航海をしたりと、伝説と言われるような人たちと働き新しいことと出くわす毎日です

特に、マストを削り直して全てオイル仕上げにしたり、マストに登るためのシュラウド(ハシゴ)を新調してタールで黒く塗ったり、抜いたマストを戻してテンションをかけて船のバランスを見たりと、整備をする程今まで見えてなかった船の構造やあり方が見えるようになってくるようです

 

そして最初の写真で船の下で船を押しているのが、それを教えてくれた師匠

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真似したポーズで師匠にとってもらったのですが師匠が近寄りすぎです

 

この整備期間では私の英語力が減退!
ある程度やることが決まっていたクルーズとは違いフリートークの続く整備現場では聞き取るのが大変でした
うまく話せないぶん行動でみせるしかないと思いながらすごしていたのですが、整備がおわり船を海に戻してマストを差し戻した時、師匠や船大工の人が「エリが登ってワイヤーを取り付けてこい!」と言ってくれた時には二カ月の仕事への返事をもらえたような気持ちになりました

 

リギンワークを知れば知るほど、自分のことをリガー(リギンワークをする人)とは呼べない...という気持ちになるのですが、リガーの人が「これはリガーが必ず持っているものだ」と言ってビニールテープをくれた時には感激しました

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ここまでであった2日の休日のうち、1日はサイクロン直撃で船内でおやすみ

そしてもう一日は友人が日本からわざわざオーストラリアまで訪ねてきてくれました

友人にとっては初めての海外1人旅

そんな旅先に選んでもらってうれしく、そして誰にでも初めての冒険があるんだなとその時おもいました

 

私は震災の後に、人はいつ死ぬかわからないしやりたいことをやって失うものもないと思い色々なことに飛び込んでいるうちに、幸運に帆船に出会いいつの間にか冒険を続けています

初めての冒険がなんだったかよく思い出せませんがもっと腰が重かったような気がします

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シドニーに帰ったら、誰かの楽しい初めての冒険になるような帆船への招待を考えられたらいいなと思っています

まずは無事シドニーに帰らなければ(笑)

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エリ

 

帆船バカの海図教室!!in横浜

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帆船バカの海図教室!!

 

 

今月14日に横浜で行われました、スピリットオブセイラーズ「海の上の気持ち」第2回講座、帆船バカの海図教室!どんなことやったの?参加してくれたメンバーの声をなどお伝えしまーす!!!

 

今回の講座担当は帆船バカ「カイ」

興味がわかない座学は意味のわからない外国語と一緒。といつも考えています。新しいものに出会う時、座学や基本的な知識はとっても大事、けれど「やってみたい!」と思った最初の座学で専門的な言葉がずらずらと出てきて興味を失ってしまう自分の経験から「とにかく海の上の気持ちなってもらいたい!実際に触って、感じて、考えて、まるで自分が航海に出ている気分になってもらいたい!」と作った今回の講座。

前半は基本的な海図の使い方をゲームを通して覚える題して「新米航海士、宝を運べ!!」

 

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ここではいくつもの障害に阻まれながら新米航海士の参加者自身が海図に決められた時間内に航路を引き、航海計画を作り上げるゲームです。手順に沿って行くと海図の基本的な使い方が身につき、自分の思考や他の参加者との目線の違いに気がつくようになっています。

新米航海士としてのスキルと、参加メンバーの思考回路をお互いに分かり合ったところで後半の本格帆船レースゲームに移っていきます!!

後半は実際に存在する海域の海図を使用し、チームに分かれてのシミュレーションレースゲームです、変化する海の状況、自分の操船スキルカードを駆使して相手より早くゴールに辿りつくことができるでしょうか!?
今回は横浜アナログゲームのイベントを主催しているゲームマスターのノブさんにも参加していただき白熱したレースとなりました!

実際に海の上で海図を覚えようとすると、現場(船上)での説明は臨場感があり覚えやすいのですが、船酔いしやすいという難点があります。興味はあるけどハードルの高かい海図教室、僕としても、ぜひみんなに航海には欠かせないこのアイテムに触れて欲しい!・・・そんな海図を通して海の上の気持ちになってもらえたとても楽しい講座になりました。
テキストはお土産用に持ち帰ってもらうことにして、一切使いませんでした。少し難しいことが書いてありますが講座を受けた人にはきっと興味を持って読んでもらえると思っています!

参加者として講座に参加してくれたハンダマメンバーから感想をいただきましたので掲載いたしまーす。

 

 

 参加メンバーの感想 

「はしやん」ハンダマクルー新メンバー

 

海図と聞くと何故かワクワクする自分がいる…
しかし、実際にはなかなか触れる機会も無かったので、参加させていただきました。

海図は、航海機器が発達した今では、少し時代遅れのツールなのかもしれません。

しかし、海図に航海プランを書き込んでいくとき、そこには自分なりの想いを表現していくことになります。
安全なルート?、スピード重視?、それとも楽しさ重視?
何を優先するかは、航海士となった自分次第。
そして、そんな個性を持った人たちが、今度は海図を使ってチームワーク…

あっという間の二時間でした。

 

参加メンバー感想

「ユカ」ハンダマクルー新メンバー

基本知識はもちろん、ゲーム形式で進んだ海図教室、楽しく参加させていただきました!
人それぞれ航海プランや海上での夢、同じものはないことを教室で発見しました。10人いたら10パターンの航海が出来る!

教室に参加するまでは海図からは”海には不思議な物語がありそうだな”と感じていました(+海のルールも)。
間違ってはいませんでした!海に出たくなり、もっともっと海のことを知りたくなりました。次回も参加したいです!

ありがとうございました。

 

 

 

この海の上の気持ち講座(ロープワーク講座と海図教室)は横浜での定期開催を目指したいと思っています!